PARC TOP>アクションツアー! 人びとの運動の現場とつながろう
2011年のニッポンの風景―そこには経済優先の「開発」によって破壊された環境・生物多様性、豊かな自然と調和する暮らしから遠ざけられ、生活の糧をも奪われてきた人びとの姿があります。また時の政権の方針転換のたびに翻弄され続けてきた住民の怒りがあります。政府や企業によって押しつけられた開発や利潤追求の動きに対して、地域住民たちは身体を張ってたたかい、運動・アクションを起こしています。その人たちの声を聞き、いま現場で何が起こっているのかを知り、その地の住民でない私たちに何ができるのかをともに考えること。それがこのツアーの目的です。 訪問する先は、いまもっとも深刻かつ切迫する状況にある、山口県の上関原発予定地と、群馬県の八ツ場ダム予定地です。どの回も現場やテーマ、運動に詳しい講師による事前学習会を行ないます。ひとりひとりが一歩踏み出し、運動の輪を広げていきましょう!
全講座パンフレットのPDF版はこちら(約10MB)
瀬戸内海に浮かぶ祝島は、海上交通の要所として万葉集にも歌われた、歴史と豊かな自然に彩られた小さな島です。他地域では絶滅に瀕した生物が、島の周囲の豊かな自然環境の中で生きており、瀬戸内海のホットスポット、「奇跡の海」ともいわれています。古くから漁民たちはこの海で漁をし、自然に寄り添った暮らしを営んできました。 しかし、この地は30年近く前、中国電力の上関原発建設予定地となりました。予定地から約4キロメートル先の祝島では計画が持ち上がった当初から、上関原発建設に反対の表明を続け、漁民たちは数億円にものぼる漁業補償金も受け取っていません。2010年には祝島を舞台にした映画も2本作られ、全国的に建設反対の声が高まっている中、中国電力は海の埋立工事を強行に進めようとし、連日現地では住民による身体を張った抗議行動が行われています。 一方で、2011年「祝島自然エネルギー100%プロジェクト」が立ち上がり、人びとは自然エネルギーの自給と経済の自立を目指しています。 この旅では、現地で活動をつづけている高島美登里さんを案内人に、反原発運動の現状と課題を知り、原発に依存しない新たな地域づくりの未来について考えます。地元の方々と繋がり、島の暮らしを感じ、瀬戸内海の原風景ともいわれる自然の豊かさも全身で感じましょう。
いま、東日本大震災の影響を受けて、日本のエネルギーの在り方、防災の在り方、地域の在り方が問われています。そこで、旧来のトップダウン大規模公共事業の現場を訪問し、あるべき公共の姿をともに考えませんか?
このツアーでは具体的に二つの切り口から八ッ場ダムの是非を再検証します。
1)エネルギーの観点から見直す八ッ場ダム
福島第一原子力発電所の事故を受けて、原子力発電への代替エネルギーとして水力の利用がその他の自然エネルギーの利用と合わせて注目されています。しかし、大規模水力を目的としたダムを安易に建造して良いものでしょうか?八ッ場ダムは水力発電を目的とした計画ではありません。(むしろ、八ッ場ダムを建設することでこれまで実施されていた小規模水力発電の発電量が減少する試算も出ています。)しかし、大規模ダムという構造物とその計画がもたらす地域と自然への影響について学べる要素が少なくありません。ダム建設がもたらす影響を現場で見てきた案内人とともに観察し、大規模公共事業の是非を考えます。
2)防災の観点から見直す八ッ場ダム
今回の東日本大震災では、造成地での地すべり災害が多発しています。そこで、造成地を代替地として移り住むことへの防災上の懸念が浮上してきて、改めてその安全性が問い直されています。自然に対する大きな改変工事で造られる居住地を実際に見た上でその防災上の懸念について学びます。